舌下免疫療法を始めました。娘が花粉症になったときのために、私が先に試します

平素よりお世話になっております。柏木綾世です。

本日は、始めたばかりの治療についてご報告いたします。

普段このブログでは「4年使った」「2年経った」という使い続けた先の話を書いております。ですが今回は逆で、まだ5日目です。

なぜ今書くのか。理由は2つあります。

1つは、効果が出るまで数年かかる治療だからです。 スギ花粉の舌下免疫療法は、医師から「3年から5年続けてください」と言われています。3年後に振り返って書こうとすると、始めたばかりの感覚は確実に失われます。

もう1つは、私がこれを「娘のために」始めたからです。 これについては最後に書きます。

本記事でご確認いただけるのは、以下の6点です。

  • 22年間の花粉症で、私が何を諦めてきたか
  • なぜ今年始めたのか(きっかけは娘と引っ越しでした)
  • 検査結果の実際(スギとヒノキ、両方陽性でした)
  • 初日の流れと、かかった費用
  • 1分間、舌の下に置く。実際やってみてどうか
  • アナフィラキシーの説明と、渡されたカード

22年、花粉症です

私が花粉症になったのは14歳、中学生のときでした。現在36歳ですので、22年の付き合いになります。

症状の期間は、2月後半からゴールデンウィークが終わるころまで。 特にきついのが2月末から4月中旬です。

主症状は、鼻水です

目はそこまで辛くありません。鼻水です。

ひどい日は、前を向いて仕事をしていると垂れてきます。 私がマスクをしているのは、花粉を防ぐためだけではありません。垂れてきて困らないようにするためでもあります。

日によって差はあります。軽い日は鼻をかむ程度で済みます。ですが本当にひどい日は、仕事がままなりません。 正確には、仕事をしながらずっと鼻をかんでいる状態になります。

そして睡眠です。 鼻が詰まり、くしゃみも止まらないので寝づらい。睡眠時間も質も落ちます。その期間はずっと体がだるく、全体的に不調というイメージです。

これまでの対処

薬は、耳鼻科で処方していただいたものを使ってきました。

  • フェキソフェナジン
  • ベポタスチンベシル酸塩(追加で)
  • モンテルカスト

そして薬以外に、生活のほうを変えてきました。

ウールのコートが着られません。 2月に入ると、ツルツルした素材のものに切り替えます。まだ寒い時期ですが、セーターの類も一切着られなくなります。冬の後半だけ、別の服装になるわけです。

洗濯物は外に干しません。 基本的にすべて室内で完結させます。

そして最大の対処が、これでした。

花粉の時期は、外に出ない。

遊びにも行かない。外出を減らす。それが私の花粉症対策の中心でした。

なぜ今年、始めたのか

理由は2つあります。

理由①:娘と、公園に行くようになったから

「外に出ない」という対処が、取れなくなりました。

娘が大きくなり、歩き始めました。土日は本当に公園に行きます。 在宅勤務が多い私は、送り迎えもほぼ毎日です。

長時間、外で過ごす時間が明確に増えました。当然、吸い込む花粉の量も増えます。 そしてさらに辛くなる。

外に出ないという選択肢が消えたなら、別の対処を考えるしかありません。

ずっと気になっていた舌下免疫療法を、ここで思い出しました。

理由②:引っ越して、住む場所が決まったから

こちらは実務的な理由です。

この治療は長くかかります。 3年から5年。そしてなるべく同じクリニックで続けたほうがよいと聞いていました。

ところが私はそれまで賃貸に住んでおり、いつ引っ越すか分からない状態でした。始めても途中で転院することになるかもしれない。それがずっと引っかかっていました。

2026年2月に引っ越し、長く住む場所が決まりました。

生活が落ち着いたタイミングで、ようやく踏み切ったという形です。

検査は2年前。ただし、この治療のためではありませんでした

私は2024年8月にアレルギー検査を受けています。 治療開始は2026年8月。ちょうど2年空いています。

「2年も迷っていたのか」と思われるかもしれませんが、違います。

そもそも、この検査は舌下免疫療法のために受けたものではありませんでした。

当時の動機はこうでした。

スギはおそらくあるだろう。ただ、それがどの程度なのか。そして他に何かないのか。一度確定させておきたい。

この検査結果が後で治療に使えるとは、まったく思っていませんでした。

そしてもう一つ、会社の定期健康診断のオプションで、気軽に受けられたというのが大きかったです。

わざわざ病院に予約を取って行く、という手間がありませんでした。健診のついでに追加できたから受けた、というのが正直なところです。

健診にアレルギー検査のオプションがある方は、選択肢として頭に入れておくとよいかもしれません。

ところが、この検査が役に立ちました

治療を始める段階になって、2年前の検査結果をそのまま持参できました。

結果として、再検査は不要でした。 検査には結果が出るまで数日かかりますし、費用もかかります。それが省けたのは、完全に偶然の副産物でした。

もし今、花粉症で「いずれ何か手を打ちたい」と思っている方がいたら、先に検査だけ受けておくのは悪くないかもしれません。私は結果的にそうなりました。

検査結果(39項目中、陽性は4つ)

アレルゲン数値(IU/mL)クラス
スギ2.543
ヒノキ1.222
ヤケヒョウヒダニ0.281
0.481

食物系(小麦・大豆・卵・エビ・カニなど)はすべて陰性でした。

ちなみに「ガ」が陽性だったのは、まったく心当たりがありませんでした。 普段ガと接する機会もないので、「へえ、そうなんだ」と思った程度です。検査をしなければ一生知らなかったと思います。

スギとヒノキ、両方陽性。でも治療できるのはスギだけです

ここは、検討されている方に知っておいていただきたい点です。

日本で保険適用がある舌下免疫療法は、スギとダニだけです。 ヒノキ単独の治療法はありません。

医師からも、はっきり説明を受けました。

ヒノキには効果がありません。これはスギに効くものです。

私はヒノキも陽性(クラス2)です。つまり、シーズン後半のヒノキ期は、引き続きマスク等で対処するしかないということになります。

それでも始めたのは、こういう理由です。

  • 検査でもスギのほうが強く反応している(クラス3対クラス2)
  • 実感として、シーズン後半は楽になる
  • まずは主犯であるスギを叩く

ダニも陽性でしたが、スギを選びました

ヤケヒョウヒダニもクラス1で陽性です。ダニにも舌下免疫療法があります。

ですが数値が低いこと、そして日常でそこまで反応している実感がないことから、スギを選びました。花粉症の時期の辛さが、他の時期とは比較にならないからです。

初日の流れ

病院探しは、ネットとAIでやりました

正直に書きます。ネットとAIに聞いて、家の近くでできる病院を探しました。

誰かに勧められたわけではありません。以前から「粘膜をレーザーで焼く方法がある」「注射を打つ方法がある」といった情報は耳に入っていましたが、実行はしていませんでした。今回、舌下という方法を選んだという形です。

その日のうちに、治療を開始できました

これは想定外でした。

初診の日から治療を開始できました。 2年前の検査結果を持参したことが効いたのだと思います。

流れはこうでした。

  1. 診察
  2. 近くの薬局で薬を受け取る
  3. クリニックに戻り、院内で1回目を服用
  4. 約20〜30分の待機(アレルギー反応が出ないかの確認)
  5. 再度診察 → 問題なし → 帰宅

初回は必ず院内で飲み、待機時間があります。 その日は時間に余裕を持って行くことをお勧めします。

初日の費用:4,210円

クリニック(3割負担)2,000円
薬局(3割負担)2,210円
合計4,210円

保険診療です。 自費のヒゲ脱毛やICLと比べると、桁が違います。

処方は、次のとおりでした。

  • スギ花粉の舌下錠(最初の7日間は少量、その後に増量
  • 従来から飲んでいたフェキソフェナジン(30日分)

通院は1か月に1回。 薬も1か月分ずつ処方されます。

アナフィラキシーの説明と、渡されたカード

ここは、正直に書いておきたい部分です。

初診で、アナフィラキシーについての説明を受けました。

医師からは「ほとんど例はありません」と言われました。実際、そうなのだと思います。

ただ、そのうえで1枚のカードを渡され、「常に持っておいてください」と言われました。

カードに書かれていること

表面には、服用後30分間、特に注意すべき症状が並んでいます。

部位症状の例
皮膚蕁麻疹、かゆみ、全身の発赤
消化器胃痛、吐き気、嘔吐、下痢
視覚異常、視野の狭窄
呼吸器鼻づまり、声のかすれ、喉のかゆみ、呼吸困難、咳、ぜーぜーする音
循環器頻脈、不整脈、血圧低下
神経不安、恐怖感、意識の混濁

裏面は記入式になっていて、服用している薬剤名、かかりつけの医療機関と医師名、そして緊急時の連絡先(提携病院)が書き込まれています。

「本カードは必ず携帯してください」と印刷されています。

正直、「怖いな」と思いました

カードを持ち歩いてくださいと言われた瞬間、少し怖くなりました。

「ほとんど例はない」と説明されているのに、カードを常時携帯させるということは、ゼロではないということです。 そこまで準備しておくべき治療なのだ、と受け取りました。

冷静に考えれば、これはきちんとリスクを説明してくれているということです。何も言わずに薬だけ渡されるより、はるかに誠実です。

ですが、その場での率直な感覚は「怖いな」でした。この感覚は、書いておくべきだと思います。

だから、初日は妻が起きている時間に飲みました

家で1回目を服用する日、私は妻にこの話をしました。

そして、妻が起きている時間帯に飲みました。

万が一何かあったとき、一人だと気づいてもらえません。 舌下錠は就寝前に飲むものですが、初回くらいは誰かが起きている時間のほうがいい、と判断しました。

これから始める方にも、同じことをお勧めします。

  • 自宅での初回は、家族が起きている時間に飲む
  • 同居している人には、事前に説明しておく

医師からそう指示されたわけではありません。ですが、カードを渡された以上、それくらいの用心はしておいて損はないと思います。

「舌下を始めたら薬をやめられる」わけではありません

ここは誤解されやすい点だと思います。

上の処方を見ていただくと分かるとおり、フェキソフェナジンが一緒に出ています。

舌下免疫療法は効果が出るまで年単位かかります。その間、従来の薬は飲み続けることになります。

医師からも「併用して問題ない薬です」と説明を受けました。私の場合、蕁麻疹体質もあって普段から飲んでいた薬なので、そのまま継続という形です。

しばらくは、薬代が二重にかかるということです。ここは正直にお伝えしておきます。

なお、私が普段飲んでいるサプリメントとの併用についても確認し、問題ないとのことでした。 気になる方は聞いておくとよいと思います。

1分間、舌の下に置く。実際どうか

服用のルールはこうです。

1日1回・就寝前
舌の下に置いて、1分後に飲み込む
その後しばらく、飲食・入浴・運動は避ける

最初は「1分も止めていられるか」と思いました

初回、院内で飲んだときの感想はこれでした。

唾液がすぐ溜まってきます。 1分も口の中に留めておけるだろうか、と。

ところが、家でやってみると問題ありませんでした。

テレビを見ながら、あるいは何か作業をしながら、とりあえず入れてしまって1分経ったら飲み込む。 それだけです。辛くもないですし、面倒でもありません。

ただし、1回目でさっそくやらかしました

服用後は、しばらく水を飲んではいけません。

私は初日、うっかり水を飲んでしまいました。 「ああ、やってしまった」という感じでした。

服用後の飲食制限があること自体、正直あまり深く考えていませんでした。 「アレルギー反応が出やすくなるので、体が熱くなるようなことは避けてください」という説明を受けて、「そうなんだ」と思ったのが正直なところです。

これから始める方は、飲み込んだ後の制限も含めて確認しておくとよいと思います。

忘れない工夫

私はもともと、サプリメントを朝昼晩に分けて飲む習慣があります。1週間分を仕切って入れる薬箱を使っています。

そこに、この舌下錠も入れました。

サプリを水で飲み、少し時間を置いてから舌下錠を入れて寝る。この流れにしたので、忘れにくいと思います。

もちろん、まったく忘れないとは言い切れません。ですが不安なく続けられそうだという感触はあります。

副作用は、今のところありません

5日目時点で、副作用はありません。

初日に体のどこかが少し赤くなっていたような気もしますが、単に掻いただけかもしれません。 断定できるものではありませんでした。

よく言われる口の中の違和感も、まったくありません。

※これは私の場合です。副作用の出方には個人差があります。

医師から言われたこと

  • 3年から5年は続けてください
  • ただし半年で効果を感じる人も多いです
  • 効果が出る人は多い

だから、8月に始めました

開始時期を8月にしたのには理由があります。

スギ花粉の飛散期には、この治療は開始できません。 そして「半年」というのが一つの目安だという情報を、事前に調べて知っていました。

次の花粉シーズンは2月です。その半年前は、8月。

引っ越しで生活が落ち着いたタイミングと重なったこともあり、ここで踏み切りました。正直、もっと早く始めたかったというのが本音です。

そして、本当の理由

ここまで「娘と公園に行けるように」「引っ越しで定住が決まったから」と書いてきました。どちらも本当です。

ですが、もう一つ、書いておきたい理由があります。

娘も、花粉症になるかもしれません

花粉症は、親子で出ることが少なくないと聞きます。私の血の繋がった子どもです。 娘たちも将来、同じことで苦しむ可能性は十分にあります。

そのとき、私が何も知らなければ、娘はゼロから調べて、迷って、決めることになります。

ですが、私が先にやっておけば違います。

  • どのくらいの手間なのか
  • いくらかかるのか
  • 実際に効いたのか

これが分かっていれば、娘が同じ治療を選ぶかどうかを判断する材料になります。 血が繋がっている以上、私に効いたなら、娘にも効く可能性はそれなりに高いはずです。

娘のための、実験台

言い方は悪いのですが、そういうイメージを持っています。

私が先に体を張っておく。 そして結果を記録しておく。将来、娘が花粉症で困ったとき、「父が3年やって、こうだった」という記録が手元にある。

これは、スキンケアやICLにも通じる話です。 娘たちも、いずれ肌のことや視力のことで悩むかもしれません。そのときに参照できる記録を、私は残しておきたいのだと思います。

そして、もし治療が効かなかったとしても、「効かなかった」という記録には価値があります。 娘が無駄なお金と時間を使わずに済むからです。

まとめ

  • 22年の花粉症です。 症状の中心は鼻水で、シーズン中はずっと不調です
  • 始めた理由は、娘と公園に行くようになったことと、引っ越しで定住が決まったことです
  • 検査は2年前。ただし別の目的で受けたものでした。結果的に再検査が不要になりました
  • スギとヒノキ、両方陽性。治療できるのはスギだけです
  • 初日の費用は4,210円(クリニック2,000円+薬局2,210円)
  • 舌下を始めても、従来の薬は飲み続けます
  • 1分間舌の下に置くのは、慣れれば面倒ではありません
  • 副作用は、5日目時点でありません
  • 初診でアナフィラキシーの説明を受け、緊急時カードを渡されます。 自宅での初回は、家族が起きている時間に飲むことをお勧めします

医師からは「3年から5年」と言われています。

この記事は、効果が出た報告ではありません。スタート地点の記録です。

来年の春、1シーズン目がどうだったかを書きます。その次の年も、その次も。そして3年後、この記事を読み返します。

効いていればそう書きますし、効いていなければ、そのまま書きます。

長々と失礼いたしました。またご報告いたします。


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本記事の内容は、筆者個人が実際に受けている治療に基づく記録です。効果や経過には個人差があり、同様の結果を保証するものではありません。舌下免疫療法には適応条件があり、すべての方が受けられるものではありません。治療内容・費用・副作用については、必ず医療機関で医師の説明をお受けください。記載の費用は執筆時点・3割負担の場合のものです。